さて、前回までは多重債務で巨額の借金に負われる風俗嬢、リナさんの家計状況についてお話させていただきました。
今回はリナさんを苦しめ、セックスワーカーという鎖に縛りつけている「借金」「多重債務」、この存在そのものを解決する方法について考えてみたいと思います。
前回までの記事多重債務の借金地獄に苦しむ、風俗嬢リナの話。
多重債務者リナを家計診断してみた。
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目次
「借金の一本化」とは?
まずリナさんの一番の問題点は、自分の「借金の内訳」を正確に理解していないことです。
どこからいくら借りているのか?残高はいくらなのか?利息はいくらなのか?次の返済額はいくらで、支払日はいつなのか?・・・などなど。
まずは今すぐ、キッチリと調査し把握することから始めるべきでしょう。
さらにこの増えすぎた負担を軽減し、分かりやすくする方法があります。それは「借金の一本化」という方法です。
「借金の一本化」とは、リナさんのような多重債務者が銀行などから新たにお金を借り、そのお金でバラバラに返済していたその他のキャッシングやローンなどの借金を一気に完済してしまうことです。
銀行であれば金利も安いですし、借金を1つの金融機関にまとめられるので分かりやすく、月々の返済額も少なくすることも可能となります。
「おまとめローン」「一本化ローン」「借り換えローン」などと呼ばれることもありますね。
「借金の一本化」のデメリット
しかし、「借金の一本化」にはいくつかのデメリットがあります。
借り換えによる一本化は、本来は将来支払うはずだった利息分を現時点で支払ってしまう必要があります。つまり利息も含めて新たなローンを組むわけです。
その上にさらに新たに借金した金額の利息も乗るわけですから、毎月の返済額を軽くできたとしても、実際には以前より借金の合計額が増えてしまうわけです。
また、毎月の返済が軽くなった分、「新たな借金を作りやすい」というデメリットもあります。
例えば、今まで毎月10万円の返済をしていた人が5万円まで返済が減ったとしたら・・・“今まで10万円を返済していたんだから、あと5万円は大丈夫だよね!”という気持ちになりやすいということ。
借金の一本化をするのであれば“今後は一切お金は借りない!”という強い意志が必要となります。でないと、余計に借金がふくらんでしまうリスクがあることを理解しましょう。
さらに、「銀行の審査に通るかどうか」「新たな保証人が必要」という問題もあります。
銀行の審査というのはとても厳しいものですので、そもそも“信用情報が融資に足るものなのかどうか?”はとても重要なポイントですね。
借金をゼロにする?大幅に減額?「債務整理」について
このように、「借金の一本化」「おまとめローン」は一見とてもメリットがあるように思えて、デメリットも多いことが分かります。
悪質な金融業者で一本化してしまうと、以前よりも苦しい返済を迫られるという例もありますし、最悪の場合はますます借金地獄が酷くなるという結果になります。
借金地獄を解決する手段としてもう一つ考えられるのは、法的に借金をゼロにする、もしくはグッと軽くする方法です。いわゆる「債務整理」という解決方法ですね。
債務整理には、次に紹介する「自己破産」「任意整理」「民事再生」という3つの手続があります。
下記にこの3つの債務整理と借金一本化の比較表をまとめました。この表を見つつ、それぞれの債務整理について細かくご紹介させていただきます。
「自己破産」とは?
「自己破産」とは、裁判所の判断で“法的に借金をチャラ”にしてもらう手続きです。
自己破産が認められた場合、すべての借金について返済の義務がなくなります。これは大きなメリットですよね。
ただし誰でも自己破産できるわけではなく、裁判所から「支払い不能」と認められた場合のみとなります。支払い不能については、借金の額・収入・資産などがどのくらいあるか?で判断されます。
デメリットとしては、大部分の財産を手放す必要があるという点。
例えば、家・車・貴金属などですね。これらの財産は換金され、それぞれの債権者(お金を貸した側)に配当されることになります。
ただしすべての財産がなくなるわけではなく、最低限の財産(20万円以下の預貯金など)は手元に残すことができます。
さらに、自己破産した場合は信用情報機関にその情報が残ります。つまり俗に言う“ブラックリスト”に載るという状態です。
自己破産をおこなった場合は、最低でも5年~10年は新たな借金・ローン・分割払いなどができなくなると理解しましょう。
また注意したいのが“保証人”の存在。自己破産であなたの借金がゼロになったとしても、保証人には返済の義務が残ることになります(そのための保証人なので当然ですね)。
自分勝手に自己破産をしてしまうと、あなたを信用して連帯保証人になってくれた人にとても大きな迷惑がかかります。
逆に保証人にさえなっていなければ、家族に迷惑がかかることはありません。家族名義でローンを組む場合も悪影響はありません。
ちなみに、よくウワサされている「自己破産をすると戸籍に残る」「年金がもらえなくなる」「会社をクビになる」というのは嘘です。
ただし、会社に多額の借金がバレてしまった場合、会社に居づらくなり退社に追い込まれてしまうという・・・という事例はあると思います。
「任意整理」とは?
「任意整理」とは、お金を貸した側の人たちと“和解をして金利を下げてもらい、借金を軽くする”という手続きとなります。
実は、すべての債務整理の手続きの中でもっとも多いのが、この任意整理です。ちなみに任意整理では、自己破産や個人民事再生のように裁判所は関与しません。
もうちょっと詳しく説明すると、司法書士などを通して金融業者と和解し、借金の金利を利息制限法の上限(15~20%)まで下げて再計算(引き直し計算)します。
払い過ぎた金利分を借金から差し引き、残りの金額を3~5年で分割し返済するという手続きです。
また、任意整理では支払うはずだった将来の金利は返済する必要がなくなります。
つまり任意整理は借金の一本化に比べて、“今までに返済しすぎた金利がすべて回収できる”“将来の金利を返済する必要がない”という点でとてもメリットがある方法です。
リナさんの場合は、金利の高い消費者金融などに借りている可能性が高いので、利息の過払いを差し引き、さらに将来の金利も無くなる「任意整理」であれば、かなり返済が楽になるような気がします。
また、任意整理の場合も保証人に請求が行くことになります。
しかし任意整理では保証人も一緒に手続きを行い、借りた本人が和解に基づいてきちんと支払いを行えば、保証人が支払いの義務を負うことはありません。
また任意整理もブラックリストに載ってしまうため、最低でも5年間は新たな借り入れはできなくなります。
ただし、自己破産・個人民事再生では信用情報機関から情報が削除されるのが7年~10年かかると言われていますが、任意整理の場合は5年ほどだと言われています。
「個人民事再生」とは?
「個人再生」とは、簡単にいうと“自己破産と任意整理の中間”のような手続きです。
裁判所に再生計画を提出し、それが認められれば“借金を原則5分の1に減額”してもらうことができます。残った借金は3~5年で支払うかたちになります。
メリットとしては、借金を任意整理以上に大幅に減らしてもらえるという点。そして自己破産とは違い、住宅などの資産を残したままにできるという点が挙げられます。
リナさんはどの方法で借金問題を解決すべきか?
あくまで個人的な素人見解ではありますが、リナさんが借金の解決を行う場合、「借金の一本化」はややハードルが高いように感じます。
銀行が定職のない彼女を審査に通すか?という問題と、彼女の将来を考えると借金額をさらに増やすことはあまり得策とは言えないからです。
「債務整理」の面で考えると、「自己破産」はあくまで最終的な手段として考え、この時点で行うのは避けた方が良いような気がします。
自己破産は借金がゼロになるという超ウルトラCであり、とってもメリットがあるように思えますが、その分本人が“お金に対する意識が希薄”になります。
借りたお金はしっかりと返す、家計を健全にやりくりする、という当たり前の意識を取り戻すまえに借金をチャラにしてしまえば、彼女は必ずまた同じことを繰り返すでしょう。それでは根本的な解決にはなりません。
彼女が性風俗の仕事をやめ、たとえ収入が下がってしまったとしても、その限られた収入の中で家計をやりくりし、借金もしっかりと返していく。
この理想的なゴールにたどり着くには、個人的には「任意整理」がベストな手段かなと考えています。
幸運なことに現在でもギリギリ支払いができているリナさんですので、定期的で安定した収入源となっている居酒屋のアルバイトを増やし、さらにもう一つぐらい安定した仕事を見つけることができれば、風俗をやめたとしても十分に暮らしていけるのではないかと思われます。
もちろん、そのためには彼女が“自らの意思で自分を変えようとすること”がもっとも大切なポイントとなります。
[文:Sancho]
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