Kさんは去年の夏、“自己破産”しました。
彼は携帯コンテンツ系のIT企業に勤め、それなりにヒット作を生み出してきたやり手のプロデューサーでした。
幾つもの部署の責任者を兼任し、次期の役員候補にも名を連ねていた出世街道まっしぐらのエリート社員だったのですが…
私もつい3〜4年前まではよく一緒に飲んでいたのですが最近はまったく連絡がとれず、Facebookからも姿を消していました。
聞いた話では、会社をある日突然に無断欠勤し、そのまま消え去るように辞めていったということでしたが…
そんなKさんから久しぶりに連絡があり、食事のお誘いを頂いたので、今回はその時のお話をさせていただきます。
※本記事についてはKの了承のもと、プライバシー保護のため部分的に加工・再構成しております。
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破産への不安と恐怖に苦しんだ毎日
私;大変でしたね。びっくりしましたよ。
K;『いやいや。ごめんねぇ…(笑)』
Kの浅黒い笑顔に、苦労の痕跡が滲む。よく一緒に飲んでいた数年前まではとても若々しく見えた今年41歳になるKは、頬がこげ白髪が目立つようになり、心なしかちょっと老けたように感じる。
K;『連絡もなくいなくなって、みんなには悪いと思ってたんだけどさ。
あの頃はホントに自分の事で精一杯で、そんな余裕なんてなかったんだよ。ちょっと鬱っぽかったしね(笑)』
しかしそれでもKの表情は明るい。昔のギラギラした雰囲気は消え、どこか朗らかで柔らかい雰囲気になった。
K;『かえってスッキリしたんだよ。ここ数年は常に“破産への不安と恐怖”に苦しんでたからさ。
…いや、正確にはもっとずっと前からかな。かなりいい給料はもらってたし贅沢してたけど、いっつも金が無かったし“怖かった”よね。金が(笑)
でも今はずいぶん楽になったし飲みに行く心の余裕もできた。破産して逆に良かったと思ってるんだよね。』
…なるほど。
周りから見ると優雅で余裕があるように見える高収入の家計。しかし裏を覗いてみれば完全なる火の車…
高収入でも家計の厳しい家庭は意外と多いと聞きます。
ではバリバリのエリート街道を走っていたKが、どのように自己破産なんてことになってしまったんでしょうか?
高収入なのに金がない!無理して見栄を張り続けた日々
Kは当時、飛ぶ鳥を落とす勢いのITベンチャーに勤め、数々のヒットコンテンツを世に送り出す名物プロデューサーでした。
年収も相当高かったんじゃないかと思うのだが…。
K;『あの頃の年収は920万円くらいだったね、年俸分だけでも。
同じ役職のやつらと比べても飛び抜けて良かったんじゃないかな?手取りで月々60万円くらいもらってたから。』
手取りで60万円!? うらやましい限りです…。
K;『いやいや…でも本当に金が無かったんだよ。稼いでも稼いでも生活が苦しかった。なんでかなぁ?(笑)
…まあ見栄を張っていたんだよね、あらゆるもの全てに。それが行き詰まっちゃった根本の原因だよ。』
私;「かなり豪勢でしたもんね(笑)
だって腕時計も僕が知ってるだけでも10個はもってたんじゃないですか?ブライトリングとかブレゲとかIWCとか…。
飲みに行っても絶対にキャバおごってくれましたよね、あの六本木ミッドタウン近くの(笑)」
K;『そうね(笑)あの頃は忙しいくせに週2は豪遊してたよね。
靴やバッグもばんばん買ってたし、車もBMWの5シリーズに乗ってたし、芝浦アイランドに住んでたし…。
でもその頃はそれが当然だと思ってたんだよ。
仕事相手や周りに暮らす人たちはみんな成功者だったし、舐められちゃいけねぇ!って。だからいつも無理して生活レベルを上げてたよね。
借金しても働いて取り返せばいいって、根拠のない楽観論で不安をごまかしていたんだと思うよ。』
最も負担だったのは子供の教育費
K;『でもいちばんキツかったのは、実は子供たちの教育費だね。
時計とか服とか車とかは、会社の景気がまだいい時にはガツンと決算ボーナスが出てたからさ、それで賄えちゃうんだよ。なんかあったら売ればいいし。
でも学費とか学習塾の月謝って、毎月かかるものじゃない?
子どものためってのももちろんだけど、同級生の親たちや近所の目もあるし、それなりにいい学校に行かせなきゃ恥ずかしい。そのための塾なんかもべらぼうに高い。
でも、ちょっと苦しくなっても途中でやめる訳にはいかないんだよね。』
Kには長男と長女、2人の子どもがいる。2人とも私立に通わせようとしたら、それは大変な出費のはずだ。
私;「じゃあ、アレ(自己破産)の原因は、子ども教育費とかマンションのローンとか、その辺なんですか?」
K;『あんたもズバズバ聞くねぇ…そんな過去の触れられたくない話を(笑)
いや、もちろん根本の原因はそういうローンとか教育費とかなんだけどさ。
でも直接の引き金は実はオレの“借金”なんだよ。』
年収900万円超なのに貯金0円?さらに巨額の借金!
Kは、日常的な趣味として“相場”、つまり株式などの投資にハマっていたと言う。
はじめは知り合いに勧められるまま、少額の取引からはじめていたと言うが、最終的には数百万円ものお金をつぎ込んだらしい。
K;『3〜4年前かなぁ?当時ちょうど相場の負けがこんできた時で、なんとかFXで取り返そうと無理して張ったら…有り金を全部溶かしちゃった(笑)
そんなこんなで結局800万円くらい借金作っちゃってさ。』
は、800万円!!? …でも貯金があったんじゃないんですか?
『いや無いよ、無い無い。0円だもん。』
貯金が0円?ゼロってことはないでしょう?
『いや本当に(笑)
ちょうどその頃マンション買ったり、子どもの私立中学への入学金やらでほんと貯蓄は無かったんだよ。
まあ、貯金なんていつでもできると思ってたしね。毎月の収支も、良くてとんとん(プラスマイナス=0)。いや、マイナスの時の方が多かったんじゃないかな?
妻によく嫌味言われてたもん、こんなんじゃ破産するって。現実になっちゃったけどね。笑』
年収900万円を稼いでいても貯金は無い。しかも800万円という巨額の借金…。
これでは破産するのも時間の問題ということですね。誰もが羨む年収を得ていてもそれ以上に支出が多い高年収の家庭。
さらに世間体や周囲の目が気になり、簡単には生活レベルを落とすことができないというのが実情のようです。
では月々の家計収支はどうなっていたのでしょうか?次回はKさんの実際の家計簿を覗いてみたいと思います。( 年収920万円でも破産した“破滅”の家計簿)
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